「MOX燃料装荷に対する抗議並びに要求書」を九州電力社長に提出


 10月14日九州電力玄海原発3号機にMOX燃料を15日に装荷することを発表したことに対し、10月15日午前、玄海原発対策住民会議は、九州電力株式会社眞部利應社長に対し、次のような抗議並びに要求書を提出しました。

                            2009年10月15日
九州電力株式会社
社長 眞部利應 様
                             玄海原発対策住民会議
                             会長 藤浦 晧

        MOX燃料装荷に対する抗議並びに要求書

 貴社が、10月14日夕方、玄海原発3号機へのMOX燃料の装荷を15日に開始すると発表したことに対して、強い憤りをこめて抗議するとともに、玄海原発3号機へのMOX燃料の装荷の中止とともに、プルサーマル計画の中止を要求します。
 先月(9月)下旬の連休の頃、NHK佐賀放送局は夕方のラジオのニュースで関西電力がMOX燃料を自主検査したところ、16体中4体が基準を満たさず不合格にしたこと。九州電力玄海原発に搬入されたMOX燃料は関西電力の不合格になったMOX燃料より前に製造されているので品質が心配されるという趣旨のものでした。
 プルサーマルの安全性について危惧している団体グループは、それぞれに貴社をはじめ関係機関にこの件に関する事実の公表と説明を求めるとともに、住民の生命と財産の安全を確保するために、MOX燃料の装荷の中止や延期を貴社をはじめ関係機関に要求しました。
 佐賀県議会で、この件について請願している最中の先月30日、貴社は「10月3日からMOX燃料の装荷作業を開始する」という趣旨の発表をしました。その後の経過は、貴社が最もよく承知しているものと考えています。
 以上の経過を踏まえて、次のことを質問します。

1、今回の問題の中心課題をどのように把握(理解)しておられるか。貴職の見解を明らかにしてください。
2、貴社が関西電力がMOX燃料の自主検査をしたことを知ったのはいつですか。
3、貴社が関西電力の自主検査の結果、内容を知ったのはいつですか。
4、貴社は、玄海原発3号機に搬入されたMOX燃料について自主検査をしたのですか。
 自主検査をしたのであれば、詳細をよくわかるように説明してください。
5、貴社が関西電力のこの件の自主検査を、玄海原発に搬入されたMOX燃料について報道されはじめたのを知ったのはいつですか。
6、貴社は、この件について、自主検査をしたかどうかを含めて地元住民にによくわかるように、いつ、どのようなことを、どのような方法で発表(説明)したか説明してください。
7、貴社は、10月14日Press Releaseにも「積極的な情報公開に努め、地元の皆さまのご理解、ご協力を得ながら、プルサーマル計画を進めてまいります」と書いています。この件についても地元住民はもちろん、佐賀県民、福岡、長崎など近隣周辺の県民はもちろん、全国各地の人々が危惧の念を抱いてるのに、貴社は、消極的にすら情報公開をせず、9月30日の発表、そして今回の発表と、まさに暴挙を繰り返しています。
 貴社ならびに貴職は、私たちの今年7月26日の要求書にも回答していません。7月30日、私たちも加わった貴社佐賀支店での話し合いの際の質問や要求にも回答していません。
 早急な回答を要求します。
 私たちは、住民に必要な情報を公開せず、質問にも答えず、玄海原発3号機にMOX燃料を装荷する貴社の暴挙に抗議し、プルサーマルの中止と私たちの質問、要求に早急に回答するよう要求します。
 回答は、1週間以内に文書でお願いします。その数日後に、解答文書についての質疑、意見交換の場を設けてください。質疑、意見交換の場には貴職も出席してくださるようお願いします。