玄海原発1号機 脆性遷移温度98℃

2010年12月13日
玄海町議会において藤浦晧議員の質問に答える

 試験片取り出し温度98℃は平成70年ごろを想定した温度
 原子炉圧力容器の健全性に問題はない


(藤浦) 玄海原発1号機において第4回試験片の取り出しで脆性遷移温度がどのくらいになったのか。
(玄海町長) 脆性温度は、 運転開始後30年を経過する前に実施をしている高経年過技術評価の報告書の中や、10年ごとに実施している定期安全レベルの結果として一般の方にもわかるように玄海発電所のエネルギー館で閲覧できるようにしてある。
 脆性温度の公表については、内容において専門的であり、脆性温度について記載している高経年過技術評価の報告書や定期安全レベルの報告書を提出される九州電力もしくは審査される国が公表すべきだ。
判断は、第4回目の試験片の取り出し結果で、九州電力は運転開始後60年(平成46年)ごろでは脆性遷移温度を約91℃と想定している。今回の結果で得られた関連温度は運転中の原子炉が急速に冷やされた場合の原子炉圧力容器の健全性評価や運転中の原子炉圧力容器の圧力と温度を適切に運用管理するための指標となるもので、この温度をもって直接的に原子炉圧力容器の健全性を評価するものではない。
 今回の試験、及び予測評価結果により、玄海1号機は60年運転を想定しても原子炉圧力容器の健全性に問題はないと聞いている。
 第4回の試験片の取り出し結果の数値が98℃でありましたが、その数値は、平成70年ごろを想定した数値である。したがって、九州電力は運転開始後60年の平成46年度では、約91℃と想定してる。なお、電気技術規定JEAC42062007では、新設される原子炉圧力容器について要求度として照射脆化を考慮し93℃未満であるとされている。しかし、その指標は、既存の原子炉の評価における限度といったものではないと伺っている。
九州電力が運転開始後、60年を想定した約91℃は、それを下回っており、これらの試験及び予測評価結果により60年運転を想定しても原子炉容器の健全性に問題ないといわれている。